[ユニバーサルアナリティクス対応]イベントトラッキングを使ってファイルのダウンロード数や外部リンクのクリックを計測する方法

「カタログのダウンロード数は?」
「どのページのバナーがクリックされやすい?」
「申し込みボタンはどの位置が押されやすい?」
「外部リンクはどのくらいクリックされている?」

イベントトラッキングを使えば、そのようなサイト上で行われる「ユーザーの行動」を計測することができます。そしてその行動を分析してサイト改善に活かすことができます。

今回はそんな「ユーザーの行動」を知ることができる「イベントトラッキング」ついてご紹介します。

目次

  1. イベントトラッキングとは
  2. イベントトラッキングの設定方法
  3. レポートの見方
  4. 注意点
  5. Googleタグマネージャを使ったイベントの取り方
  6. イベントを目標に設定する方法
  7. 活用方法

1. イベントトラッキングとは

イベントトラッキングとは、「ユーザーの行動」を計測することができる方法です。例えば、

ファイルのダウンロード


外部リンクのクリック数


バナーのクリック数


といったようなファイルのダウンロードや外部リンクのクリックといった、ユーザーの行動を計測することができます。

内部リンクの計測にも使えます

複数のページで同じリンクがあり、どちらのページでよりクリックされているのかを知りたい場合には、各内部リンクにイベントを設定することで、どちらのページの方が効果が高いのかを知ることができます。

例:「特徴」ページ


例:「導入するためには」ページ


また、同じページ内でもどの位置がクリックされやすいかを計測することも可能です。

2. イベントトラッキングの設定方法

実際の設定方法を紹介します。

ファイルのダウンロード数が知りたい


例えば、以下のようなダウンロードボタンのリンクがあった場合、

<a href="http://sample.jp/sample.zip">製品ダウンロードはこちら</a>

以下のようにイベントトラッキングを設定します。(※ ユニバーサルアナリティクスの場合)

<a href="http://sample.jp/sample.zip" onClick="ga('send', 'event',  'Download', 'zip', 'sample.zip');">製品ダウンロードはこちら</a>

詳しく説明します


1)JavaScriptを使います

クリックした時を指定する、onclik を使います。

2)決まったコードです

ga('send', 'event' の部分は決まっています。これで、イベントが発生します。

3)カテゴリ(必須)

カテゴリに名前をつけます。この場合は、Downloadです。例えば、linkとか、bannerなど、任意の名前をつけます。レポートに表示されます。

4)アクション(必須)

アクションに名前をつけます。この場合は、zipです。他にはpdfとか、clickとか、こちらも任意の名前をつけます。レポートに表示されます。

5)ラベル

アクションの詳細です。この場合は、ファイル名をつけています。レポートに表示されます。

6)値

数字をつけるとこで、ラベルに値を紐づけることができます。値をつける場合以下のように入力します。

<a href="http://sample.jp/sample.zip" onClick="ga('send', 'event',  'Download', 'zip', 'sample.zip', 100);">

例えば、ダウンロードのリンククリック1件当たりに任意の値を設定して、ダウンロードに価値つけることができます。値はなくても問題はありません。

カテゴリ、アクション、ラベルの関係

レポートではそれぞれ独立した分類で表示されますが、カテゴリ>アクション>ラベルの順で、ドリルダウン(クリック)をすると階層で見ることもできます。

外部リンク・バナーのクリックが知りたい

次に外部リンクやバナーのクリックのとり方です。



例えば、以下のような外部リンクがあったとします。

<a href="http://sample.com">外部リンク</a>

先ほどのファイルのダウンロードと同じです。

<a href="http://sample.com" onClick="ga('send', 'event',  'link', 'click', 'http://sample.com');">外部リンク</a>

ラベルには、実際のリンクのURLをいれます。

3. レポートの見方

「カテゴリ」「アクション」「ラベル」のレポートの見方です。実際に a-blog cms のサイトでとっているイベントのレポートです。

Googleアナリティクスレポート画面のメニューから、行動イベント上位イベント を表示します。

カテゴリ

カテゴリに「download」とつけてあるイベントが複数あれば、それらがまとめて計測されています。


アクション

カテゴリで表示された「download」をクリックすると「download」と一緒につけたアクションが表示されます。


ラベル

さらに、いずれかのアクションをクリックすれば、その詳細であるラベルが表示されます。この場合、製品のバージョンをラベルにつけてあります。


4. 注意点

1)従来のGoogleアナリティクス(ga.js)の場合

今説明した方法は、ユニバーサルアナリティクス(analytics.js)でとる方法です。従来のGoogleアナリティクス(非同期 ga.js)の場合は以下のようになります。(ユニバーサルアナリティクスか従来のGoogleアナリティクスかわからない場合は、ユニバーサルアナリティクス移行前に理解しておきたい特徴と注意点をご覧ください。)

<a href="http://sample.jp/sample.zip" onClick="_gaq.push(['_trackEvent', 'Download', 'zip', 'sumple.zip');">製品ダウンロードはこちら</a>

ユニバーサルアナリティクスで、
ga('send', 'event'
の部分が、非同期のトラッキングコードだと
_gaq.push(['_trackEvent'
となります。

2)直帰率の影響について

イベントが発生した場合、直帰をしたとしても直帰にはカウントされません。直帰にカウントしたい場合には最後に「true」をつけます。

ga('send', 'event',  'link', 'click', 'http://sample.com', true)

イベントが発生することで「アクションがあった」=「直帰ではない」という扱いになります。例えば、ランディングしたページの外部リンクにイベントが仕込んであって、外部リンクをクリックして離脱した場合、直帰したことになりません。

それを回避したい場合には、上記のようにイベントトラッキングのコードに「true」を記述することで、直帰としてカウントされます。

trueをつけたほうがいいのかどうかは、そのユーザーの行動をどう見たいかによります。PDFのダウンロードリンクをクリックした場合は、アクションを起こしてくれたとして直帰とみなさなくてもいいかもしれませんし、場合によっては直帰した見なした方がいい場合も考えられます。

5. Googleタグマネージャを使ったイベントの取り方

タグマネージャでのイベント設定方法は、以下のページをご覧ください。

6. イベントを目標に設定する方法

イベントを目標に設定することができます。

目標設定の詳しい使い方は下記のページも参考にしてください。

1)目標タイプを「イベント」にします。


2)目標の詳細を入力します。

カテゴリ単位・アクション単位・ラベル単位で目標を設定できます。

カテゴリを目標にする場合


カテゴリを「download」と設定することで、カテゴリに「download」と指定してあるイベントをまとめて目標にすることができます。ダウンロードできる資料や製品が複数あった時などに使えます。

アクションを目標にする場合


ラベルを目標にする場合


このように、イベントを目標に設定することができるので、そのダウンロードのコンバージョン率を把握することができます。

目標設定の詳しい内容や使い方は下記のページをご覧ください。

7. 活用方法

さらにセグメント機能を使って、この目標を達成したセッションだけに絞り込んだデータを見ることができます。

目標を達成したユーザーは新規なのかリピーターなのか、どのような経路で訪問してきているのか、どんなページに興味をもっているのか、といったことを目標単位で絞り込めます。

それにより「目標を達成したユーザー = 製品をダウンロードしたユーザー」はどんな傾向があるのか、また「目標を達成しなかったユーザー = 製品をダウンロードしなかったユーザー」となにが違うのかといったことまで分析することができます。


セグメント画面で、条件に絞り込みたい目標を選びます。「以上」の記号を選択して、数字の1を入力することで、この目標が1件以上発生した場合のデータを絞り込んで表示させることができます。

セグメントの使い方については、以下のページを参考にしてください。

まとめ

以上、ユーザーの動きを測定することができる、イベントトラッキングをご紹介しました。使ったことがなかった方は、ぜひお試しください。

参考サイト


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日比野(ひびの)ななえ

Googleアナリティクスの使い方やアクセス解析について書いてます。

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